転職エージェントに「工場勤務は厳しい」と言われた話と、その後どうしたか

転職

「工場勤務の経歴では、転職は厳しいと言わざるを得ません」——初めてこの言葉を聞いたとき、私は本当に頭が真っ白になりました。

勇気を振り絞って転職エージェントに登録し、やっと面談の場に来たのに、開口一番にほぼ「あなたは無理です」と言われたような気がして。帰り道、ずっとうつむいていたのを今でも覚えています。

でも私はその言葉で諦めませんでした。そしてその後、別の方法で転職を成功させることができました。当時どう乗り越えたか、そして「厳しい」と言うエージェントをどう見極めるべきかを書きます。

転職エージェントに厳しいと言われ電車でうつむく男性

エージェントに「工場勤務は厳しい」と言われた瞬間

面談当日の状況

転職を本気で考え始めたのは、工場勤務10年以上のときでした。年齢は30代半ば。「このままじゃまずい」という焦りと、「でも自分に何ができるのか」という不安が常に混在していました。

知人から「転職エージェントに相談してみると良い」と聞いて、某大手エージェントに登録。緊張しながら面談に臨みました。

担当のキャリアアドバイザーは30代前半くらいの男性で、最初はにこやかに話を聞いてくれていました。ところが、私の職歴を見るなり表情が少し曇り、こう言いました。

「工場勤務の経歴は、他業界の採用担当には響きにくいんです。正直に申し上げると……厳しい状況だと思います」

瞬間、頭が真っ白になりました。

落ち込んだ理由と「でも諦めなかった」理由

帰宅後もしばらく立ち直れませんでした。「やっぱり自分は無理なのか」「今さら転職なんてできないのか」という気持ちが渦巻いていました。

でも、1週間ほどして少し冷静になったとき、ある疑問が浮かびました。

「あの人は本当に工場出身者の転職を支援した経験があるのだろうか?」

考えてみると、彼は工場勤務の実態も知らない、工場出身者の転職支援実績もあるかどうかわからない人でした。私の可能性を正確に評価できる立場にあったのか、怪しいと思い始めたのです。

さらに「工場勤務経験から異業種転職を成功させた人」のブログや体験談をいくつか読んで、決して不可能ではないことを確認しました。

「あの一言は、あくまで一担当者の主観だ」——そう思えるようになってから、気持ちが少しずつ前を向き始めました。

「厳しい」と言われてから取った3つの行動

行動① 別のエージェントに複数登録した

最初のエージェントに見切りをつけ、新たに2社のエージェントに登録しました。

dodaパソナキャリアです。

dodaは求人数が多く、幅広い業界を網羅しているため、選択肢が広がると感じて選びました。パソナキャリアは「丁寧な個別サポート」と評判を聞いていたので登録してみました。

登録後の面談は、最初のエージェントとは全然違いました。dodaの担当者は「工場での経験で具体的にどんな工程を担当しましたか?」と深掘りしてくれ、パソナキャリアの担当者は「その経験は製造管理職や品質管理の求人に十分通じますよ」と前向きなフィードバックをくれました。

同じ経歴でも、担当者によってこんなに評価が変わるのかと驚きました。

行動② 自己分析を深め、スキルを言語化した

「工場勤務経験者」というラベルだけで転職活動をしていたことが、そもそもの問題だったと気づきました。

私が工場でやってきたことを、具体的に掘り起こしてみました。

  • 製造ラインの工程管理・品質チェックを8年担当
  • 新人作業員への教育指導(3年間で延べ20名以上)
  • ヒヤリハット報告書の作成・安全管理の改善提案
  • 在庫管理・部品発注のExcel管理表を独自に作成・運用

こうして書き出してみると、「製造ラインの作業員」という肩書の裏に、マネジメント・教育・安全管理・業務改善という複数のスキルが積み重なっていたことがわかりました。

この棚卸しをもとに職務経歴書を書き直したところ、エージェントから「ずいぶん具体的になりましたね。これなら書類選考で評価されやすい」とコメントをもらいました。

行動③ 「工場出身者に理解のある企業」を意識的に選んだ

転職活動のターゲットを絞るうえで、「製造業出身者を積極採用している企業」を優先するようにしました。

具体的には、求人票に「製造業経験歓迎」「未経験可(製造業経験者歓迎)」と書かれているもの、あるいはエージェントが「この企業は工場出身者の採用実績がある」と教えてくれた求人に絞って応募しました。

最初のエージェントのように「工場勤務では厳しい」と感じる企業や担当者もいる一方で、工場経験を強みとして評価してくれる企業は確実に存在します。どこに応募するかを戦略的に絞ることで、無駄な落胆を避けられます。

最終的な結果

転職を成功させた男性_静かな達成感

自己分析を深め、エージェントを変え、応募先を戦略的に選んで3ヶ月後——私は製造業からの転職に成功しました。

転職先は製造系の商社で、工場の現場を知っている人材を営業職として求めていた企業でした。「工場での8年の経験があるから、顧客(製造業の現場担当者)の気持ちがわかる」という点が決め手になったと、採用担当者から直接言ってもらえました。

あのエージェントに「厳しい」と言われた経歴が、別の企業では最大の武器になっていたのです。

「厳しい」と言うエージェントの見極め方

切り捨てて良いエージェントの特徴

残念ながら、すべてのエージェントが親身なわけではありません。以下のような言動があるエージェントは、担当を変えるか別のエージェントへ移ることを検討してください。

  • 職歴を聞いた直後に「厳しい」「難しい」と言う(深掘りなし)
  • 自分のスキルや強みを一切聞かずに評価を下す
  • 希望条件を聞かずに「この求人どうですか?」と押し付ける
  • 連絡が遅い・返信がそっけない
  • 「とりあえずこの求人に応募してみましょう」と数だけ勧める

こういった担当者は、あなたのキャリアに真剣に向き合っていない可能性があります。

良いエージェントの特徴

一方、信頼できるエージェント・担当者には以下の特徴があります。

  • 職歴の背景・業務の具体的内容を深掘りして聞いてくれる
  • 「あなたの経験はこういった職種で活かせる」と根拠を示して提案してくれる
  • 希望と現実のギャップを正直に伝えつつ、代替案も出してくれる
  • 書類・面接対策を一緒に考えてくれる
  • 定期的に進捗を確認してくれる

dodaやパソナキャリアは担当者のレベルが比較的高く、親身なサポートを受けやすいと感じています。最初から複数社に登録して、担当者の対応を比較することが欠かせません。※1

エージェントを賢く使う3つのポイント

1. 最初から複数社登録する
1社だけで動くと、担当者との相性が悪かった場合にダメージが大きいです。最低でも2社(できれば3社)並行して使いましょう。

2. 担当者に「工場出身者の転職支援実績はありますか?」と聞く
直接確認することで、担当者の経験値が見えてきます。実績があるエージェントはより具体的なアドバイスをくれます。

3. 一方的に評価されるだけでなく、自分でも企業・エージェントを評価する
転職活動は「企業に選んでもらう」だけでなく、「自分が企業を選ぶ」プロセスでもあります。エージェントに対しても同様で、合わなければ変える勇気を持ちましょう。

まとめ

「工場勤務は厳しい」と言われても、それは一担当者の主観に過ぎません。エージェントを変え、自己分析を深め、応募先を戦略的に絞ることで、工場出身者でも転職は十分に成功できます。

私が使って良かったのはdodaパソナキャリアです。どちらも無料で登録できます。

「厳しい」という言葉で諦めないでください。工場での経験は、見せ方次第で最大の強みになります。まずは複数のエージェントに話を聞いてもらうところから始めてみましょう。

参考資料

※1 マイナビ転職「転職エージェント利用者満足度調査(2024年版)」より

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